洲さき

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ページ番号 T1022666  更新日  令和7年8月21日

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よみ
すざき
国指定年月日
令和4年9月20日
所有者
個人
所在地
高山市神明町4丁目14番地
時代
近代
員数
3棟
法量など

主屋:木造2階建 建築面積142.03平方メートル 附・棟札1枚

客間棟:木造2階建 建築面積369.42平方メートル

土蔵:東蔵 土蔵造2階建 建築面積69.43平方メートル、中蔵 土蔵造2階建 建築面積12.30平方メートル、西蔵 土蔵造2階建 建築面積16.21平方メートル

附・普請関係文書

宅地:931.34平方メートル(地域内の塀を含む) 

解説

 洲さきは高山市三町伝統的建造物群保存地区の南端、神明町に位置する。西には道路を挟んで宮川が流れ、高山城の大手へと通じた城坂の通りに面して主屋が建つ。主屋の南には客間棟が接続し、客間棟の南には敷地南の小路に面して東から土蔵が並ぶ。
 文献資料から、洲岬家は文化13年(1816)に煮売茶屋として創業し、遅くとも明治初期から料理屋を営んでいる。現在も料亭を営んでおり、高山を代表する料亭のひとつである。
 洲さきは大正末から昭和初期の屋敷構えを良好にとどめている。建物では、敷地正面側に位置する寛政6年(1794)築の主屋が江戸時代の表構えをよく伝えており、背面側では土蔵群が町並を構成している。明治初期に主屋が、大正末から昭和初期には主屋と客間棟で改築がなされ、当地方における町家及び料亭建築の近代的な意匠と構造の変遷を物語っている。この増改築の時期は高山全体に及ぶ社会経済の近代的な変化の時期と合致しており、高山における近代和風建築の萌芽として非常に価値が高い。
 伝統的な和食を提供する料亭であるとともに、高山の旦那衆が寄り集う文化的サロンとしての役割もあり、近代料亭建築、また近代和風建築としてだけでなく高山おける伝統文化・芸術を今に伝える貴重な存在である。

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