荏野文庫土蔵
- よみ
- えなぶんこどぞう
- 県指定年月日
- 昭和31年2月24日
- 所有者
- 荏名神社
- 所在地
- 高山市江名子町1290番地
- 時代
- 弘化2年(1845)
- 員数
- 1棟
- 法量など
-
土蔵は桁行3.47メートル、梁間3.47メートル、カラー鉄板葺、2階建
解説
国学者田中大秀の文庫蔵で、荏名神社の境内にあり、火災と鼠害に備え池の中に建てられている。天保15年(1844)6月29日の釿始。京都神楽が岡の土を運び、飛騨国内各社の注連縄を集めてすさ(つた、すたともいう)に使ったと伝えられる。上階の前面に明り窓をつけ、窓の上に大秀自ら「荏野文庫 弘化乙巳秋」としたためた木額が掲げてあった。
階下の正面に大秀の木像を安置する。木像は高さ45センチメートル、膝幅36センチメートルの坐像で下記の背銘がある。
荏名神社再興斎主六十三翁田中大秀之像 天保十年巳亥五月 京都田中松慶刻
文庫内の蔵書は、大秀没後に高弟山崎弘泰の花里文庫に移され、大正元年(1912)売りに出たのを吉島休兵衛ほか5氏の援助で高山町教育会が購入した。現在、519部1516冊が県の有形文化財(典籍)に指定され、飛騨高山まちの博物館で収蔵している。
昭和51年、42万円をかけて瓦葺をカラー鉄板葺に改め、外壁の一部を修理した。
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