円空作金剛神
- よみ
- えんくうさくこんごうしん
- 県指定年月日
- 昭和37年2月12日
- 所有者
- 飯山寺
- 所在地
- 高山市上一之町75番地 飛騨高山まちの博物館で展示中
- 時代
- 江戸時代(17世紀)
- 員数
- 1対
- 法量など
- 身丈220センチメートル、木造
解説
円空は寛永9年(1632)に美濃に生まれ、僧となって自らの一生に12万体の仏像を造る宿願をたて、諸国にその足跡を残している。しかし、その伝記については不明なことが多く、『飛州志』にも「姓氏、或ハ何国ノ産、何レノ宗派ト云フコトヲ不知」とあるように謎の人物であった。飛騨では「エンクさま」と呼ばれて親しまれ、信仰の対象となっていたのである。円空仏の特色はナタバツリと呼ばれるように、鉈で割った木片に目や鼻を刻み込んだだけの即興的なものが多い。円空の彫刻は、初めの頃は古典的な形が多かったが、後に円空独特の作風を完成させた。
金剛神、または執金剛神、金剛手、金剛力士などともいう。手に金剛杵を執って仏法を守る守護神のことである。金剛杵はもとインドの武器であるが、密宗ではこれをかりて「堅利の智を以て煩悩を断じ悪魔を伏す」といい、金剛神はもとより勇ましい憤怒の像である。この像はまさに金剛神の気魄を受けて作った力作である。
円空の優秀作として万人に賞賛され、円空展にはしばしば出品されるので、全国的に有名になっている。
このページに関するお問い合わせ
教育委員会事務局 文化財課
電話:0577-35-3156 ファクス:0577-35-3172
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。