マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の予防について
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは
SFTSは2011年に特定された、新しいウイルスによるダニ媒介性感染症です。
2013年1月に国内で海外渡航歴のない方がSFTSに罹患していたことが初めて報告され、それ以降他にもSFTS患者が確認されるようになりました。
- 潜伏期間:6日から2週間
- 主な症状:発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症例で認められています。その他、頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状など。
- 致死率:6.3から30% (中国での報告例)
- 感染経路など:マダニ(フタトゲチマダニなど)を介したものが中心ですが、血液などの患者体液との接触により、人から人への感染も報告されています。治療は対症的な方法しかなく、有効な薬剤やワクチンは現在ありません。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の予防法は
マダニに咬まれないようにすることが重要です。これは、SFTSだけではなく、国内で毎年多くの報告例がある、つつが虫病や日本紅斑熱など、ダニが媒介する他の疾患の予防のためにも有効です。
特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけては、マダニに咬まれる危険性が高まります。草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には肌の露出をなるべく少なくしましょう。
- 長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用する)
- 足を完全に覆う靴(サンダルなどは避ける)
- 帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻くなど
- 服は、明るい色のものがよい(マダニを目視で確認しやすい)
- 虫除け剤を活用する
- 屋外活動後は早めに着替えや入浴をし、マダニに刺されていないか確認して下さい。特に、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部 (髪の毛の中)などをよく確認しましょう
マダニに咬まれてしまったら
マダニ類の多くは、ヒトや動物に取り付くと、皮膚にしっかりと口器を突き刺し、長時間(数日から、長いものは10日間以上)吸血しますが、咬まれたことに気がつかない場合も多いと言われています。
吸血中のマダニに気が付いた際、無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚内に残って化膿したり、マダニの体液を逆流させてしまったりする恐れがあるので、医療機関(皮膚科)で処置(マダニの除去、洗浄など)をしてもらってください。また、マダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意をし、発熱などの症状が認められた場合は医療機関で診察を受けて下さい。
関連情報リンク
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(厚生労働省)(外部リンク)
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(国立感染症研究所)(外部リンク)
- マダニが媒介する感染症(岐阜県)(外部リンク)
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