広瀬城跡の発掘調査
令和6、7年度の調査
令和6、7年度は、本丸、本丸下の石積み、二ノ丸、二ノ丸北側堀切の4箇所で調査を行いました。
- 本丸
本丸では礎石が2個確認されました。礎石の周辺では、青磁の碗や香炉の破片が出土しています。青磁は16世紀頃の中国でつくられたもので、高価な輸入品を使用することができた人物がこの城にいたことが推測されます。
- 本丸下の石積み
以前から本丸の東側斜面には石積みがあることが知られていました。今回、石がどのように積まれているのか、どれくらいの範囲で積まれているのかなどを調査しました。その結果、川原石のような大きな丸石が使われ、斜面に差し込むように石を並べていること、斜面の下には崩れた石が並んでいることなどがわかりました。
- 二ノ丸
二ノ丸では、曲輪を造成した様子が土層の観察からわかりました。造成した土からは古墳時代の須恵器や土師器が出土しており、城がつくられる前には古墳があったことが考えられます。国府町には、山の尾根につくられた古墳が多くあります。二ノ丸では、山頂部にあった古墳を削って平らな曲輪を造成したようです。
- 二ノ丸北側堀切
二ノ丸の北側にある堀切の底がどのような形をしているのか調査をしました。現在でもこの堀切は尾根を深く断ち割っているようにみえますが、当初はもっと深かったようです。底には尾根から落ちたとみられる石が堆積していました。
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