平成20年7月8日(火)〜10日(木)
平成19年度 指定管理者制度の執行状況について
高山市監査委員室及び指定管理者事業所
高山市における公的施設565施設のうち、「高山市公の施設における指定管理者の指定の手続等に関する条例」に定めた事項により、平成19年度指定管理者制度を導入している281施設から、5項目17施設(6.0%)を監査対象として抽出し、関係所管課から求めた資料及び関係者からの聴取を行い監査を実施した。また、指定管理者となっている事業者のうち、(財)荘川観光振興公社と奥飛観光開発(株)については事業所監査を実施した。
(1) 条例及び協定等に準じた適正執行
(2) 事業報告の適切な点検と対応
(3) 市民サービスの円滑運用
(4) 指定管理者への指導監督
平成15年9月の地方自治法改正により、公の施設の管理業務に指定管理者制度が導入されることとなり、高山市でも平成18年4月から市民サービスの向上と経費節減を図ることを目的として本格実施した。(一部の合併町村においては、平成16年度から実施している。)
高山市の指定管理者制度は、平成17年2月の合併以前からの6施設、平成18年4月開始の177施設、平成19年4月開始の98施設の合計281施設を委託している。
また、事業者の選定は特別なものを除き概ね公募による方法で決定され、業務内容等は、それぞれ協定書により定めている。
今回監査を行った施設ごとの運営状況及び意見は、次に述べるとおりである。
1. 飛騨高山ビッグアリーナ
市民等の健康増進、体位の向上及びスポーツを通じて心身の健全な発達に資することを設置目的とし、また、災害発生時には指定避難所としても重要な役割が定められている施設の適切な管理運営を図るものである。
指定管理者は、(財)高山市体育協会で、平成19年度は指定管理料38,819千円、基礎収入額15,600千円で運営をしている。
業務仕様書に、四半期報告書の提出を四半期終了後2週間以内に提出することと明記されているが、事業者からの提出を受けていなかった。管理運営状況のみでなく利用状況、経費状況等の報告をするよう定められているので、四半期報告書を提出するよう指導されたい。
2. 高山市公設地方卸売市場
生鮮食料品等の取引の適正化と流通の円滑化を図り、地域住民の食生活の安定に寄与することを目的とした施設運営を行うものである。指定管理者は、(財)高山市施設振興公社で、平成19年度は30,956千円の指定管理料で運営をしている。
3. 桜香の湯
健康福祉の増進及び多世代間の交流の場として、また、荘川地域の観光施設としても、利用者の多様化するニーズへの対応やサービスの向上に努め、民間の能力を発揮した施設運営を図るものである。
指定管理者は、(財)荘川観光振興公社で、日帰り入浴施設「桜香の湯」は平成19年度指定管理料が5,780千円、基礎収入額が167,000千円で運営している。なお、年度協定書には施設修繕、除雪に要する費用がいずれも0円となっているが、清算に関する事項を見ると修繕費が3,394千円、除雪費が685千円の支出がある。
委託業務については、基本協定書第14条第1項「事前に高山市の承諾を受けた場合を除いて、本業務の一部を第三者に委託し、又は請け負わせてはならない」とあるが、循環ろ過装置保守点検業務を、事前に承諾したドルフィン(株)ではなく、未承諾の(有)KOUKEN ENGINEERINGと契約し、保守管理報告書が提出されていた。協定書に定められた諸事の協定事項を再度確認し、適正な手続きとなるよう指導されたい。
また、四半期報告総括表が提出されておらず、管理業務日誌は、管理業務仕様書7に定める業務内容について、実施状況が確認できるよう整えられたい。さらに、実績報告書の収支計算書に何箇所か食い違いが見受けられたので、会計事務処理も含め適正な指導をされたい。
4. 新穂高食堂・新穂高駐車場
新穂高ロープーウェイ利用者や登山者を主たる対象として、食堂及び駐車場の管理運営を、指定管理者は奥飛観光開発(株)で、平成19年度は指定管理料26,561千円、基礎収入額70,000千円で運営している。
管理業務日誌に記入されている項目は、利用台数と収入金額のみで、毎日行うこととなっている保守点検業務や、施設管理の業務状況が確認できる書類はなかった。基本協定書に準じた書類を整備するよう指導されたい。
5. 高山市営住宅
市営住宅の46団地(管理戸数832戸)、駐車場483区画の管理運営を行うものである。住宅の4割以上は、昭和56年以前に建設された住宅で老朽化が著しい中、施設の適正な修繕・保守管理を主に、維持管理及び入居者のサービス向上を図っている。平成19年度より指定管理者制度が導入され、指定管理料15,240千円で飛騨プロパティ・井上工務店市営住宅指定管理者共同事業体が運営をしている。
入居者の駐車場利用料は、業務仕様書により指定管理者が徴収しているが、公金の徴収、管理については重要事項であり、基本協定書に明記すべきと考える。
今回5項目の指定管理者制度を対象とした監査を実施したが、単に経費節減のための制度の移行としてではなく、市民のために安全で安心して使用できる公営施設として、指定管理者の主体性や創意工夫を活かした運営が行われるよう、基本協定書及び年度協定書の業務内容などの協定項目について、市と指定管理者が相互に確認し、適切な管理運営となるよう努められたい。また、今年度行なわれる契約更新に向け、3年間の実績を充分に分析・検討し、新たな指定管理契約へと繋げられたい。
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