世界文化遺産への提案

 

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世界遺産暫定一覧表記載資産候補提案書の審議結果について

 高山市では関係団体各位のご理解、ご協力を賜り、昨年12月に世界遺産暫定リストへの記載候補として、「飛騨高山の町並みと祭礼の場」を文化庁に再提案いたしました。
  本年9月26日、文化庁の世界文化遺産特別委員会の審議結果が文化庁に発表されましたが、今回も高山市の提案は暫定リスト入りを果たせませんでした。
  今後の予定ですが、評価いただいた内容を確認検討し、岐阜県との緊密な連携を図りながら文化庁と協議し、引き続き暫定一覧表入りを目指してまいりたいと考えております。
  今後とも、皆様のご理解とご支援をお願いいたします。

【文化庁の審議結果に関するホームページ】
  http://www.bunka.go.jp/bunkashingikai/sekaibunkaisan/singi_kekka/index.html

高山を含む各地の評価等
  http://www.bunka.go.jp/bunkashingikai/sekaibunkaisan/singi_kekka/besshi_8.html

世界遺産の公募制度について

 世界遺産(文化遺産、自然遺産、複合遺産)の内、文化遺産のみ平成18年度から地方(各都道府県・市町村)からの提案による公募制度がとられるようになりました。詳細につきましては、文化庁の以下のホームページをご参照願います。

 【世界遺産に関する文化庁ホームページ】
http://bunka.nii.ac.jp/jp/world/h_index.html

【その他のリンク先】

  高山市のあらましに関する高山市ホームページ
http://www.city.takayama.lg.jp/kikaku/aramashi/index.html
  高山市の歴史に関する高山市ホームページ
       http://www.city.takayama.lg.jp/bunkazai/rekishi/index.htm
  岐阜県教育委員会社会教育文化課のホームページ
        http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s17768/gyoumu/index.htm

『世界文化遺産暫定一覧表』追加のための提案について

1 提案の経緯

  高山市内では平成13年に観光協会及び高山商工会議所が、平成16年には文化協会が世界遺産登録に向けての推進運動を開始し、組織が結成されました。それを受け、高山市でも世界遺産への取り組みを始め、平成17年度からの第7次総合計画前期分にも掲載して、資料収集、情報収集、関係機関に働きかけをしてきました。
  高山市では、平成18年9月から世界遺産(有形文化遺産)の公募が始まったのに合わせて、「飛騨高山の町並みと屋台」を世界文化遺産暫定一覧表に追加してもらうため、平成18年11月、提案書を岐阜県と共同で文化庁に提出しました。その結果、継続審議となり、平成19年12月に修正案を再提出しました。

2 文化資産の名称等

(1)名称
  飛騨高山の町並みと祭礼の場 ―伝統的な町並みと屋台祭礼の文化的景観―

(2)文化資産の項目
  (ア)国選定重要伝統的建造物群保存地区「高山市三町伝統的建造物群保存地区」 約4.4ha
  (イ)国選定重要伝統的建造物群保存地区「高山市下二之町大新町伝統的建造物群保存地区」 約6.6ha
  (ウ)重要文化的景観候補「祭礼の場」 約59.2ha
  (エ)国史跡・高山陣屋、国重文・日下部家住宅、吉島家住宅、松本家住宅

(3)高山市の概要(平成19年12月1日現在)
  1.面積 2,177.67平方キロメートル  人口 95,765人  世帯 34,350戸
  2.観光客 平成18年度 4,194,000人 (旧高山市 2,928,000人) ※外国人観光客107,200人
  3.平成19年、フランス語の実用旅行ガイド「MICHELIN Voyager Pratique Japon (ミシュラン・ボワイヤジェ・プラティック・ジャポン)」(2007年4月発売)が高山を「必ず訪れるべき観光地」として三つ星をつけ、日本の中で群を抜いて高い評価が得られている。

3.文化資産の概要

(ア)歴史
  飛騨は日本のほぼ中央にあり、東、西、南を3000m級の山脈に囲まれている。森林率は92.5%と、ほとんどが山林で、豊かな山林資源に恵まれ、縄文時代より木材の運搬、加工に優れた技術が発達、その技術の顕在化は広く中央の知るところになった。7世紀には都の造営に飛騨工を送り出し、毎年100人余の飛騨匠が奈良の都等に徴用され、その技術と働きが評価された。後には、飛騨匠伝説を生み出し、全国に飛騨匠が造った建物の伝承が分布し、近世木匠の誉れとなっている。
  戦国時代には土豪たちが入り乱れ、最後には三木自綱(みつきよりつな)がほぼ飛騨を統一した。天正13年(1585)、秀吉の命を受けて、越前大野城主であった金森長近が飛騨に攻め入り、三木氏は滅んだ。
  金森氏は、天正14年(1586)飛騨国主となり、天正16年(1588)から城下町形成に力を注いだ。
  高山は金森氏により、飛騨国の中心都市と栄えることになる。城下町高山は天正16年から形成された近世初期の地方城郭都市であり、安土桃山時代における日本有数の優れた機能をもった城下町であった。
  金森長近は、城郭を平地からの高さ100mの山地に設け、城郭周囲の高台を武家屋敷で囲み、城の東方にある尾根裾に寺院群を設けた。また、一段低い場所には商人町を設け、東西南北の街道を引き込んで経済力を高め、町人経済の発展によって藩経済の底支えと町人自らの統制にあたらせている。
  元禄5年(1692)、幕府は金森氏6代の時、山形県上山に国替えを命じ、金森107年の領国が終了した。以後、幕府直轄地時代となり、幕府から代官が赴任し、城と武家屋敷は取り払われた。江戸から赴任した代官、後、郡代たちは武家のたしなみから発する学問、文化を地元富裕層に定着させ、上品上質の文化を高山に残した。幕府直轄地となって、武家屋敷と高山城は破却されたが、東山寺院群と武家屋敷の一部、下屋敷(高山陣屋)、商人町はそのまま残って現在に至る。さらに、城下町の地割や道路も400年前のままの形が開発されずにほとんど残っており、歴史的街区を温存している。

(イ)飛騨高山の町並みの特徴
  商人町は400年前に形成され、数度の大火で焼失しながらも同じ建物形態で再建を繰り返してきた。現在、商人町は国選定重要伝統的建造物群保存地区として2箇所、11haが選定され、伝統的建造物等は386件に及ぶ。住民が住みながら歴史的町並みを保存していて、住民の町並み保存に対する意識は高いものがある。伝建地区内には世界的な建築家の評価も高い国重文の日下部家や吉島家があり、他の伝統的町家も含めて、デザインと質の高さは群を抜く。建築材は小屋組みがマツ材である外、柱などは全てヒノキ材等の良材を駆使し、優れた大工技術をもって建てられているため、国内の木工職人は元より、世界の職人の良い手本になっている。
  建物の間口は3〜4間と狭く、奥に深い間取りで、主屋、中庭、土蔵と建物が配置され、道路に面した部屋は「ミセ(店)」と呼ばれ、内部吹き抜けからは、刻々の時刻に斜光が差し込み、計算しつくされた町家は機能美を誇る。

(ウ)高山祭屋台と組内(くみうち)
  高山祭の祭礼行事は金森氏入国後に始まったが、その後、高山祭の屋台の祖形が江戸から伝わった。外装を中心とした改修を数回経て、今日の絢爛豪華な屋台となっている。本家の江戸では享保の倹約令などで屋台が無くなったが、その江戸の屋台が連綿と外形を変えながらも残っているのは、日本民俗文化の発展的継承の経緯遺構として稀有である。富裕商人層は居宅には金をかけることが許されず、もっぱら学問、文化に力を入れるようになった。その中でも、各組が持つ屋台には相当の金を使い、しかも屋台の主題を大事にして吉兆と瑞祥を基本に屋台の構造本体及び各部文様文化を大成させた。
  屋台組組織は江戸時代における一つの町内会組織であり、江戸時代は町内会の事を「組」としていた。それで、屋台組区域の住民を「組内(くみうち)」と言い、それは強い絆の文化的集団になっている。組内は助け合い、共同作業、精神交流など生活の中に大きな比重を占め、屋台祭礼の場としての文化的空間を創り出している。屋台を守る人たち(組内)は江戸時代から屋台に強い愛着を持ち続けており、それは町並み保存の原動力にもなっていて、日常の生活の場である「伝統的町並み」と、ハレの場である「祭礼の場」とを強力に結びつかせた文化的景観をつくり出している。
  祭礼日を頂点として、日常生活から屋台が通るのにふさわしい町並みを保存する考えが強く、屋台の保存組織がそのまま町並保存会組織へと同一化している。日常生活において伝統的な町並みを維持しながらも、祭礼日が近づくにしたがって精神的に高まり、また町並みの補修、清掃にも力が入って文化的景観の高まりを見せる。

  図1 提案範囲、第1〜2バッファゾーン区域(PDF179KB

4.緩衝帯(バッファゾーン) ―重要文化的景観選定及び歴史的風致地域(仮称)指定に向けて―


1)概要

・第1バッファゾーン 約75.3ha(提案範囲約59.2ha+第1バッファ約16.1ha)
  江戸時代の商人町区域を第1バッファゾーンとした。「商人町区域」は、春祭(日枝神社)、秋祭(桜山八幡宮)の氏子域に分かれ、祭礼行事の場として文化的景観を保っている。「景観重点区域」の規制区域の中にあって、町人地という区切りの緩衝地帯である。

・第2バッファゾーン 約369ha(提案範囲約59.2ha+第1バッファ約16.1ha+第2バッファ約293.7ha)
  景観重点区域及び高度地区設定区域等の規制範囲。その中には城下町(城下町景観重点区域、東山風致地区、北山風致地区等)が大部分を占める。各区域ごとに歴史的景観を保全するよう、規制項目を定めている。
  上記区域等について、文化的景観調査及び歴史文化基本構想策定調査を行ない、提案範囲、その他必要区域について「重要文化的景観」選定又は「歴史的風致地域(仮称)」指定に向けて検討する。

・第3バッファゾーン 約2,177.6平方キロメートル(217,767ha)(提案範囲約59.2ha+第1バッファ約16.1ha+第2バッファ約293.7ha+第3バッファ約217,398ha)
  高山市全域を景観計画区域としていて、景観規制を行っている。この区域を第3バッファゾーンとした。

 城下町全体、東西南北にのびる歴史街道、その街道沿いに開けた農村集落は高山市全域に整然と分布し、その3点により構成される歴史文化遺産の活用構想を立て、ひいては、「重要文化的景観」選定、または「歴史的風致地域」指定について目標を持っている。
  提案範囲、第1、第2、第3バッファゾーンは、段階的に「重要文化的景観」選定又は「歴史的風致地域」指定に向けての検討を進めるべく計画中である。

2)第1バッファゾーン
  一番町、二番町、三番町を主体とした町人町区域。商人町は日枝、八幡の祭礼区域に包括される。面積約75.3ha。

3)第2バッファゾーン
  城下町景観重点区域を中心とし、中心商業景観重点区域、北山・東山・城山の各風致地区、駅西地区高度地区を含む。

A 城下町景観重点区域  約85ha  高さ13m制限(一部16m)
  伝統的建造物群保存地区等を有し、歴史的景観及び自然景観と調和した良好な景観の形成を図る。なお、本区域内においては、伝統的建造物群保存地区、市街地景観保存区域が指定されている。
  ○ 三町伝統的建造物群保存地区
  ○ 下二之町大新町伝統的建造物群保存地区
  ○ 市街地景観保存区域

B 中心商業景観重点区域  約127ha  高さ22m制限(一部13m、19m、31m)
  JR高山駅から古い町並みなどへ誘導する地域であり、伝統的建造物などの歴史的資産と高次商業などの都心機能との共存を図り、古さと新しさの融合による飛騨高山にふさわしい良好な景観を創出する。
  ○ 高山駅周辺地区
  高山の顔となる風格のある街並みの形成と賑わいを高めるため、伝統的街並みと共通する要素を建築物のデザインにあわせて取り入れるとともに、来訪者の目にふれやすい建物低層部のデザインに配慮する。また、高層建築にあたっては、山並みの眺望を活かし、街並みと調和した良好な景観形成を図る。

C 駅西地区高度地区  約43ha  高さ22m制限
  近年開発ポテンシャルが高まっている住居系用途の区域である。JR高山駅や国道41号・158号から城下町地区などへ誘導する地域で、住宅や旅館・飲食店等が混在した土地利用となっている。城下町地区の町並みと高山駅周辺の商業・業務集積地との共存を目指すとともに、古さと新しさの融合による良好な景観の創出を図る。

D〜F 風致地区景観重点区域  約229ha  高さ8m又は10m制限
  市街地の緑地は、まちの表情を形成しているとともに潤いを与えている。これらの貴重な緑地の保全と都市の風致の維持に努める。
  D 北山風致地区
  E 東山風致地区
  F 城山風致地区

4)第3バッファゾーン
  高山市全域であり、全域を景観計画区域に指定している。下記のア、イが含まれる。

ア.周辺環境としての「歴史街道」
  城下町から東西南北にのびる4本の基幹街道と1本の地域街道があり、それらは城下町及び商人町との密接な関係がある。街道調査を継続的に進めており、街道本体の保存と沿線の景観保全対策について検討している。「重要文化的景観対策調査」及び「歴史文化基本構想策定調査」を予定している。
  1.江戸街道  2.尾張街道  3.郡上、白川街道  4.越中街道  5.平湯街道、高原道

イ.周辺環境としての「農村集落」
  重要文化的景観の候補地として22カ所を拾い出し、平成18年度に文化庁へ提出。平成19年度には第2次調査として、平成18年度調査分から絞り込んで詳細調査を行ない、15カ所分を文化庁に提出した。
  今後の計画として、江戸時代歴史街道沿いに開けた拠点の内、優れた文化的景観、自然景観を持つ拠点集落に対して、「重要文化的景観」及び「歴史的風致地域」を目標に諸施策を検討し、農村、農山村、高地山村集落など、自然と共生しながら人が作り上げた、歴史、文化性を持つ優れた景観地区の保存と顕彰をする。

  図2 世界文化遺産候補地周辺バッファゾーン概念図(JPG42KB

  図3 提案範囲内の重伝建地区各町並保存会区域、第1バッファゾーン区域(PDF170KB

  図4 元禄時代城下町絵図における商人町範囲(第1バッファゾーン)(PDF156KB

「飛騨高山の町並みと祭礼の場」提案書

表紙

表紙(PDF173KB

(1)提案のコンセプト

1.資産の名称、2.文化資産の概要(PDF412KB

3.資産の概要を示す写真(PDF439KB

4.資産の位置図 1(PDF131KB)、2(PDF891KB)、3(PDF1215KB)、4(PDF1269KB)、

           5(PDF1209KB)、6(PDF665KB

(2)資産に含まれる文化財

1.整理表(PDF507KB

2.構成要素ごとの位置図と写真

  1.提案範囲 1(PDF868KB)、2(PDF1087KB

  2.バッファゾーン 1(PDF1111KB)、2(PDF888KB

(3)保存管理計画

保存管理計画(PDF442KB

1.個別構成要素に係る保存管理計画の概要、又は策定に向けての検討状況

2.資産全体の包括的な保存管理計画の概要、又は策定に向けての検討状況

3.資産と一体をなす周辺環境の範囲、それに係る保全措置の概要又は措置に関する検討状況

(4)世界遺産の登録基準への該当性

世界遺産の登録基準への該当性(PDF342KB

1.資産の適用種別及び世界文化遺産の登録基準の番号

2.真実性及び完全性の証明

3.類似遺産との比較

(5)その他参考資料

1.飛騨高山の町並み 1(PDF1109KB)、2(PDF632KB

2.高山祭の屋台(高山祭屋台の修理・製作技術の保護) 1(PDF913KB)、2(PDF978KB

3.高山祭(祭礼の場) 1(PDF1368KB)、2(PDF655KB)、3(PDF976KB

4.高山の地勢、気候(PDF552KB

5.歴史総括 1(PDF1102KB)、2(PDF933KB)、3(PDF948KB)、4(PDF970KB

6.城下町(PDF410KB

7.歴史街道(「重要文化的景観」及び「歴史的風致地域」候補地) 1(PDF903KB)、2(PDF1138KB

8.農村景観(「重要文化的景観」及び「歴史的風致地域」候補地) 1(PDF1009KB)、2(PDF1102KB)、3(PDF899KB

9.市内の文化財(PDF325KB

 

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